研究部門
iBIX活用ユニット
本ユニットは、フロンティアセンターの県BL研究開発部門が運用する茨城県装置のうち、生体高分子用中性子回折計(iBIX)の有効活用を推進する研究ユニットである。タンパク質や有機分子、高分子の反応機構、分子認識機構、構造物性相関の研究に加え、iBIXの性能向上に向けた研究開発を行う。このとき、放射光を含むX線、ミュオンなどの量子ビームを相補的に用いることで、効果的な中性子解析をデザインできるようにする。さらに、希少ながらも強力な中性子源の近くにある大学として、学生の参加を容易にし、中性子の有効利用を目指した幅の広い教育研究を実現する。
具体的なミッションは以下の通りである。
- 長格子タンパク質結晶の中性子結晶構造解析
三辺の格子長が135Å程度までの大きな分子量のタンパク質構造解析
[担当:山田、日下、矢野、田中]
- 非侵襲中性子解析によるタンパク質の反応機構や分子認識機構の研究
光合成関連・水素分解酵素などエネルギー分野、アミロイド病関連・キナーゼタンパク質、加水分解酵素など医農学食品分野への応用をそれぞれ目指す。
[担当:田中、海野、庄村、日下、矢野]
- 機能性有機化合物や有機金属化合物の構造と反応・機能に関する研究
有機・有機金属化合物の水素原子が関与する反応・触媒機構解明
[担当:細谷]
- 天然生体繊維の乱れ状態可視化の研究
高分子繊維の構造物性相関の解明
[担当:日下]
- iBIXにおける水素検出感度向上を目指した研究
大型タンパク質単結晶の高圧凍結法の開発
核偏極タンパク質中性子回折法の開発
[担当:田中、日下]
- ミュオンを用いたタンパク質の反応機構の研究
酵素反応等における電子・プロトン移動の直接観測
[担当:田中]
ユニットメンバー
田中 伊知朗(工学部[兼務教員],ユニットリーダー) 海野 昌喜(工学部[兼務教員]) 庄村 康人(工学部[兼務教員]) 日下 勝弘(Fセンター[専任教員]) 山田 太郎(Fセンター[専任教員]) 矢野 直峰(Fセンター[専任教員]) 細谷 孝明(工学部[兼務教員]) |